もともとはこのツイートから派生したお話。
ちなみにこの人、電車の中で電気会社に大声でクレーム入れてて、同じ車両に偶然乗り合わせた弁護士が電話代わって対応して、みんながよかったよかったと安心するっていう、何から何までイタリアらしいお話
— suzukikei81 (@bubblefisher) 2018年8月23日
最近家で仕事をしていると、突然窓の外ににゅっと現れて「電気の契約会社を切り替えたら料金安くなるから、今契約している会社の請求書を見せてくれ」って言い出す、どうみても怪しい男が来る。つーかお前インターホンも押してないだろ、どこから入ってきた。
こういう話をすると「そもそも相手にしなければいい」って思う人もいるかもしれない。けど、イタリア人の二枚舌を舐めちゃいけない。とにかく口が上手いし、IDカード持ってたり身なりがちゃんとしてたりして「もしかしてホンモノ?」と錯覚しそうになることが何度もある。
現在契約している電気会社の社員を装って「メーターの確認に来た、先月の請求書と合ってるか見せてくれ」とかね。相手も契約取れればなんでもいいから、いろんな手口でやってくる。
で、ツイートの中に登場するおばちゃんの息子がその手の営業に乗せられて勝手に契約を切り替えてしまったらしく、そして前の電気会社は解約してもらえず、おばちゃんの家にはなんと2枚の請求書が届くようになった。
というのが話を聞いている限りで推測できた事件のあらまし。別に盗み聞きしてたわけじゃないけど、電車の中で大声でクレーム入れてるもんだから勝手に耳に入ってくる。イタリアは「電車の中では携帯電話をOFFに!」とかそんなマナー存在しないからね……むしろ声を張り上げて「お昼に何食べた」とか「今日は病院に行ってきた」とかそういう話をしてる人が多い。1回電車に乗ると1人か2人はいる。
ちなみにこの電気の契約書を云々……って話はイタリアでは割と有名な詐欺(と言っていいと思う)なので、周りで聞いている人も「あー」って感じだったと思う。腹立たしいけどよくある話で、こういう会社に解約をせまっても「なしのつぶて&たらいまわし」。そもそも対応してくれる窓口を探すだけで地獄のような労力がかかる。その間も請求書はよどみなく送られ続けてくるので本当に、そして本当に面倒なのだ。
「大変だなあ」という気持ちで聞いていると、近くに座っていた別のおばちゃんが立ち上がって「私、弁護士なんだけど電話代わってくれる?」と言い出した。そこで電車を降りたので最後まで聞いてはないけど、「そもそもそんな契約は違法である」って話をしていたので何らかの進展があったと思う。
(というか、そうであってほしいよね……)
電気の請求書が2枚届いたり、電車の中で大声でクレームをつける人がいたり、そしてそれを見ておせっかいを焼く人がいたり……何から何までイタリアらしいなと、つい笑ってしまった出来事でした。おばちゃんには災難だったと思うけど。