イタリアで一番美味しいものはなんだろう。

ピッツァは美味しい。イタリア中どこにでもあるピッツェリアに行って、4ユーロ(500〜650円くらい)でマルゲリータをテイクアウトして、公園で寝そべって食べるのはかなり最高だ。

パスタも美味しい。ざく切りにしたトマトをちょっと煮込んでトマトソースを作って、バジルでも散らせば何杯でもおかわりできる。お腹にすぐ肉がくっつくという問題はあるが、分かっていてもフォークを止められない旨さがある。

ピザやパスタだけじゃなくて、アバッキオとかオッソブーコとかカチュッコとか、イタリア各地のいわゆる名物と呼ばれている料理もたいてい美味しい。焼いただけ、煮込んだだけのシンプルな料理が多いけど、だからこそ飽きずに毎日でも食べられる。

こんな感じでイタリアはとかく美味しいものが多い国だけど、その中でも一番というとなんだろう。そう聞かれたら、自分はいつも「サラダ」と答えている。

「サラダ?」

と、思う人も多いかもしれない。いや、そんなの世界中どこで食べても一緒だろうと。ドレッシングの味に左右されるんじゃないかと。

イタリアのは野菜の味が濃くて美味しい。日本でも田舎に行ってもぎたてのトマトやきゅうりを食べると味の濃さにハッとすることがあるけど、それと似た感じ、というと伝わりやすいだろうか。オーガニックとか産地直送とかじゃなくて、スーパーで売っている普通の野菜ですら、味がはっきりと強くて美味しいのである。

パプリカは信じられないくらいねじ曲がっていて、ブロッコリーにはときどきカタツムリが入っている。驚くこともあるけど、野菜の美味しさってそういうのとトレードオフなのかもしれない。

スーパーで買ってきたままの野菜を洗ってボウルに盛り、オリーブオイルと塩をかければ十分。イタリアではボウルいっぱいに山盛りのサラダを作って、それをメイン料理扱いで食べる。あとは近くのパン屋に行って、外皮の硬い歯ごたえのあるパンでも買ってくれば、それだけでごちそうになる。

そろそろ夏、サラダの美味しい季節です。イタリアに来たらお試しあれ。