先週、街中を歩いていたらこんな自転車を見つけた。

あまり詳しいわけではないので詳細は不明だけど、少なくとも最新型ではない。あちこち傷だらけで、メーカーの名前も判別しにくいくらい削れている。後輪のドロヨケはガムテープで補修されているし、ブレーキレバー部分に(多分)あったはずのカバーもない。

誰がなんと言おうとボロだけど、大切に使われているんだろうということはなんとなく想像がつく。道具としてとことん使い込まれているんだけど、愛情がある感じ。それから、自転車泥棒の多いミラノの街中に停められているだけあって、電柱に結ばれた鎖はガッチリと太い。

イタリアに住んでいると、こういう「古いもの」に出会う機会が多い。イタリアの朝食に欠かせないマキネッタは友人曰く「古いほどコーヒーの味が馴染んでいい」らしく、何十年も同じものを使い続けている家庭も珍しくない。親子3代で使うものだとも言っていたけど、あながち盛った話じゃないのかもしれない。

うちのマキネッタも6年使って味が出てきたけど、まだまだ。